2014/9/28
鵠沼 スケパー前
晴れ
頭オーバー
スプリング
あれから1年がたち、鵠沼にサーフィン検定の日がやって来ました。 今年は4級を受験します。 4級の合格条件は・・・
波を横に乗り、プルアウトする(波の裏側に確実に戻ること)
たったこれだけです。 まあ文章にすると簡単ですが、ぼくの実力だとプルアウトするには、腰腹程度のキレた波がこないとまず無理です。 さらにちょっとタルければなお安心です。
スマホのアラームが朝を告げています。 そいつを止めながら、そのまま波情報をチェック。
「銅像前 胸〜肩 セット頭」
ア・タ・マ・・・(´Д`;)
台風17号のうねりがしっかり入ってきたようです。 波がないのは絶対にダメですが、頭までなくてもいいのに・・・ 気を取り直して、家の前の海へウォーミングアップへ行きましょう。 朝のひんやりした空気に、ジャーフルで出動です。
海風のテラス前は、胸ぐらいのうねりがほどよく入ってきているのですが、厚い波が多く、ボードの上に立てたのは30分で1度だけでした。 でもここは気にしなくても大丈夫。 あくまで、肩がまわるようにしておけばよいのですから。
家に戻って、いざ検定会場のスケパー前へ向かいます。 忘れ物がないように。 検定に必要なものは・・・
- NSA会員証
- クラス認定証
- 写真(両面テープを貼っておくのがベスト)
- 検定料金2000円
- 合格した場合はさらに3500円
受付開始は6時半からですが、おそらく混んでいるでしょうからのんびり6時50分ごろスケパー前に到着。 10人も並んでいない列の横で、申込書に必要事項を記入。 受付で申し込みを済ませると、すぐに今日のスケジュールが発表されました。
ショートボードは3級から始まり11ヒート。 次が4級で8ヒートです。 ぼくはその8ヒートなので、3級のスタートから数えると19ヒート目となり、1ヒート15分として4時間半後にようやく出番です。
帰りましょう。
念のため11時過ぎに様子を見に行ってみると、ちょうど3級が終わるところでした。 波は朝よりも激しさを増していて、セットは強いオフショアを受けて、頭オーバーのホレホレワイド。 砕けた波の飛沫が、白煙となって舞い上がっています。 ここはハワイか?
自分の出番は1時10分になるとわかったのでいったん帰宅。
夏みたいな日差しになってきたので、スプリングをチョイス。 30分ほど前から、砂浜でスタンバイして、検定の様子を観察します。 かなり流れが強いようで、受験者たちは、どんどん辻堂の方へ流されていきます。 そしてしばらくすると、浜にあがって歩いて戻ってくるのです。
アウトはハワイ、インサイドはももぐらいのダンパー、ミドルはトロそうですが、なんとか右にキレています。 今受けている人たちは、インサイド勝負のようですが、ぼくはこのダンパーを抜けることはおろか、波の向こう側にプルアウトすることなんてできるとは思えません。
今日、ぼくが成功するためには、あのミドルで割れている波をつかまえるしかないでしょう。
前のヒートが始まり、8ヒート目のぼくらにもゼッケンカラーのTシャツが渡され、注意事項が伝えられました。
「インサイドでいいですからね」
「はい」(いえ、ミドルまで行きます)
「流れが速いので気をつけてください」
「はい!」
7ヒートの終了の合図を聞いて、海へ入っていきます。 8ヒート目はぼくを含めて3人だけです。 その背中を押すように8ヒートスタートの放送が入りました。
インサイドは砕けた波で真っ白です。 押し寄せる波を、ふたつ飛び越えてからパドル開始。 うねりをひとつ乗り越えて、次はドルフィンスルー。 太陽がまぶしい。
続く波もドルフィン。 さらにもう一度。 このままドルフィンフェスティバルかと思われたが、なんとなくめざしていた位置に到着していました。 一度ボードにまたがって、周囲を観察します。
岸側を振り向くと、他の二人がほんの少しインサイドで、波に上下に揺れされているのが見えました。 沖に向き直って、波を観察すると、やはりもう少し沖が良さそうです。 迫ってきた波をくぐって、もう少し沖へ移動します。
うねりは次々にやってきて、ボードにまたがったぼくを上に下にと動かします。 ここで初トライ。 しかし割れずに通り過ぎていきました。
流されていないか?
浜辺のテントを確認します。 大丈夫、それほど流れはきつくない。 なんとなく乗れそうな波が来ました。 しかし厚い波でつかまえられず。 次のチャンスを待ちます。
浜の方に数秒間目をやり、沖に振り向いた瞬間に割れそうな波が横を通過していきました。
「しまった・・・ 油断した」
その波を誰かが乗っていったように見えます。 しかしすぐに同じような波が近づいてきます。 レギュラーの波です。 すでに右の方から割れ始めています。
パドル開始。 ボードが波に押され始めました。 右下へノーズを向けながらテイクオフ。
しかしこの波は消えてしまいそうです。 ごく小さいアップダウンを1度して、すぐにプルアウトさせました。 どうみえてるかなぁ?(笑) これじゃ甘いかなぁ?(^_^;)
次のチャンスの時にパーリングしてしまいました。 ボードの上に戻って自分の位置を確認すると、今の出大きく辻堂よりに流されたようです。 でも波の割れている様子を見ると、ここはまさに浜から見ていたときに狙っていた場所。 よしよしここでがんばろう。
よせるうねりに揺られ
夏を思い出したかのような日射しに照らされ
潮の流れに押されていく
何度も何度も振り返り
自分の位置を確認する
よい場所をさがしてパドル
「あのふくらみの向こう側では?」とパドル
その場所についたら
せまる波をにらみ全力で回復に努め
波が来たら力の限りパドル
おもしれぇ! サーフィン!
15分はあっという間に過ぎ、浜に上がり審査テントに向かいました。 あのライディングで合格にしてくれないかなぁ と思いながらゼッケンシャツを返すぼくにスタッフさんが
「いやあ、どこにいるかまったくわかりませんでした」
(-o-;